こちらわ、愛用していた、 初期のY's for men のノーカラーシャツです。 フレンチワークの傑作：マキニョン・ビュードをサンプリングし、それらをぶった切ったかの様なハイ・デザイン。 胸ポケットの位置で切り返したボックス型のシルエット。柄合わせも完璧ですが… 背面の広いヨークにセンターボックス、ループ付きのワーカー仕様。 ボックス型の直線的な身頃に、袖を合わせたギャザーも最高に◎ フラシポケットや、生地を無駄にしない仕事っぷり、こだわりが詰まったディティール、縫製の正確さなど、随所に今のヨウジヤマモトを感じさせマス。 当時、さぞエキセントリックなデザインに映ったことで賞。 オリジナルの貝ボタンが外れたのを機に、 自分で、残りのシェルボタンを裏返したり、 ヴィンテージのボタンを足したりして、 フェイクボタン仕様に変更しておりマス。 本場に負けないいい雰囲気デス↑ サイズ： 肩57cm 袖丈54cm 身幅60cm 着丈75cm タグがありませんが、おそらくウールベース。 手触り滑らかで高級感があります。 凹凸感あるチェックの織り柄、激シブな玄人好みの色味。裏の織り柄も美しい↑ 個人的に、 このボックスに肩ギャザー、 背面の広いヨークにセンターボックス、ループと云ふ組み合わせが激もえ↑ イザベラ・ステファネリもとてもよく似たパターンでシャツを作ってマス。 流石わ、山本耀司 先生と云ったところで賞か。 予てより、この時代のヨウジ作品をチェックするようにしておりマスが、大変に面白いものばかり。 如何に、ヨーロッパ的な服作りから始まり、 如何に、崩して、崩して、崩した先の アンフォルメで破墨、東洋的な無形/有形の造形美に至ったか、その道筋が行為ふ古い時代の服に隠されている。 小生の如きものでわ計り知れない、 達人（マエストロ）と呼ばれる秘技に至る研鑽の記録です。 あのフォルムの真髄にわ、 やはり山本先生のドローイングがあるワケで、 あの筆の動きや濃淡と云ふものがあって、 「服が生きる」そんな気もイタしマス。 古典と云ふものわ本当に面白い。 大家と呼ばれる人にも初期と呼ばれるものがあって、その人が偉大であれば偉大であるほど、 そこにわ今の活動に大きく通じる道程や、 後の時代の人たちが汲み尽くせないような仕事ぶりが眠っています。