日本陸軍の軍隊手帳です。 当時の実物で、手帳本体を保護するカバーも付属しています。 持ち主は歩兵として昭和14年5月に歩兵第8連隊に応召、その後歩兵第108連隊交代要員として中国大陸に行き、11月より翁英作戦に参加して多くの戦闘に従事しています。 その間、一等兵→上等兵→兵長→伍長になり、予備役に編入されました。 また演習中の活躍により、部隊から賞詞を受けるなど、かなり優秀な兵士だったようです。 一部、墨で記録が消されており、理由は不明です。 昭和19年8月に臨時召集となり、広島市宇品にある暁19809部隊に配属になります。この部隊は部隊自体が広島原爆による被爆に遭いながら、被爆者の救護に従事した部隊です。 暁19809部隊は船舶整備教育隊です。 インターネットで、暁19809部隊や、船舶整備教育隊と入力すれば当時の兵士の記録が出てきます。 中国大陸で歩兵として多くの戦闘に参加した後、再度の召集で、被爆した貴重な兵士の軍隊手帳です。