オリンパス光学から1971（昭和46）年に発売された距離計連動、プログラムEE式の高級コンパクトフィルムカメラ、オリンパス35 DC の前期モデルです。水銀電池は製造中止になっているので、同じ形状のアルカリ電池625GHを使用して動作確認をしました。電池が空のとき、あるいは露出不足だとシャッターが切れないカメラです。 　大口径の明るいレンズは、F.ズイコー 40mm F1.7 。どんなシーンでも簡単に撮影できるプログラムEE（自動露出）システムを搭載。さらにストロボ使用時にもプログラムオート撮影が可能な世界初の自動フラッシュマチック機構や逆光補正機能も搭載。「使いやすくて、間違いなくよく写るカメラとして人気を集めました」とオリンパス。発売当時の価格は26,800円と、とても高価でした。 　フィルムを装填しての実写はしていませんが、フィルム巻き上げ、フォーカシングや露出メーター、シャッター、セルフタイマーはふつうに動作します。ファインダー、レンズともに綺麗で曇りはほとんど見られません。ボディは外装の一部に小さな浮きが見られます。内装のモルトはそれなりです。撮影に支障はないと思われますが、写真でよくご覧ください。 　オリジナルのストラップ、カメラケース、取扱説明書（一部に折れ、破れあり）付き。別途、KOIDE MC-1B 保護フィルターと、動作確認に使ったボタン電池をお付けします。取扱説明書は現在ではとくに貴重な物となっています。 ■ 諸元 ・レンズ：F.ZUIKO F1.7 f=40mm（4群6枚） ・フィルター径：49mmねじ込み式 ・シャッター：セイコープログラムシャッター、1/15～1/500秒 ・セルフタイマー：約10秒 ・ファインダー：ブライトフレーム ファインダー倍率0.6倍、パララックス（視度）補正マーク付 ・フォーカス：二重像合致式、直進ヘリコイド方式、距離目盛0.85m～∞ ・露出：露出計による完全自動調節（EE）、逆光補正用BLCボタン付（+1.5EV） ・フィルム感度：ASA25～800、DIN15～30 ・電源：MR9 1.3V 1個使用 ・大きさ、重量：114×71×57mm、490g ■ 付属品 ・ストラップ ・カメラケース ・レンズキャップ ・取扱説明書 ・KOIDE MC-1B Φ49mm ・625GH 1.5V 1個